2021年8月26日木曜日

手間掛かったな・・・







ハブベアリングが駄目になってたJA22W。新しいベアリング一式が届いたので、交換作業に取り掛かる。
エブリィなんかはベアリングに治具を引っ掛けてプレスで抜き取る事ができるのだが、ジムニーだとバックプレートが邪魔でそれができない・・・
仕方がないのでベアリングもサンダーで削り落とした。これがえらい手間だったw


ベアリングとオイルシールのカラーを圧入する。スクラップのベアリングなどを利用して台座に固定する。スクラップも取っておくと便利だw


内側のハブシールも交換してシャフトを組む。
やっと電磁デフロックが付いた。
ブレーキのエア抜きやって、やっと完成~
ブラッケット割れでホーシング交換して、ハブベアリングも交換の必要があって、えらい手間掛かったw

ハブベアリングもそうだが、フロントのキングピンなど、基本的に耐水に対してはそれなりの構造にはなってるが、完全防水という訳ではない。水に浸かる使い方をしていれば寿命は短くなる。
まあそんなのも割り切りで、楽しく遊べるなら定期的にメンテナンスすればいいw




動作はこんな感じ。スイッチ押した時に音が鳴ってるが、たまたまドライブレコーダーの音が入ったからw
構造上スイッチonで即座にロックするものではない。幾分回転してからロックする。
解除もスイッチoffして、若干前後に動かす必要がある。
あたりまえの事だがoff状態で走ると全く今までと変わらない。デフの機能は問題なかった。
 問題はどの程度の耐久性があるかだ。
オープンデフで使ってるならば、ノーマル状態とさほど変わらずいけると思う。
しかしロック状態は電磁石とカムが吸引した状態でカムが回転するので、カムと電磁石の接触面の摩耗が気になるところだ。
それとデフサイドギヤとユニットケースに嵌合するドグクラッチの強度と耐久性も気になる。
しかし岩場や激しいコースには行く事はないので、自分の様な使い方なら全く問題ないのかもしれない。
基本的にはまった時や、やばそうな時にスイッチ入れて使ってやればいいw

組立中に動作確認した画像があったので貼っとく。
ロック解除のオープンデフの状態はこんな状態になってる。二枚のカムは空回りしてる訳だ。

電磁石が通電すると電磁石側のカムが吸引されて回転に抵抗ができて、向こう側のカムが乗り上げて移動する事でプッシュロッドを押し込む。それにより内部のドグが嵌合してデフがロックする。
動作時は電磁石と電磁石側のカムが吸引しながら回転するので、この部分は使ってるうちに摩耗してくるはずだ。電磁石をややガタを持たせて取り付けるのは、このためでもある。
電磁石側のカムの外周に線が彫ってあるが、これはもしかしたら摩耗の限界を示してるのだろうか。
この部分は都合のいい事にホーシングのフューラーボルトから覗き見る事ができるので、デフオイル交換時に点検してやればいい。
カムと電磁石はある程度消耗品と思った方がいいのかもしれない。問題はどの程度持つかだな・・・

余談だがオープンデフタイプの電磁デフロックにはもう一社あって、当初はこれも検討していた。
そのタイプはカムが一枚で、直接プッシュロッドをカムが摺動して押し込むタイプだった。
利点としては部品点数が少ない事と、カムが一枚で済むのでプッシュロッドのストロークを稼げるってのがあるんだと思う。
しかしプッシュロッドが摺動するので、摺動面積が狭く摩耗に不利に思える事と、プッシュロッドが三本しかなく、耐久性に疑問がある様に思った。
まあ、どちらも一長一短あるので、どちらがいいかは何とも言えないw

使って(浸かって?)みた。
格段に走破性が上がる訳ではないが、行けなかった所や行きにくかった所が、楽に行ける様になった。
スイッチonでのロックはスムースで確実に動作していた。
解除も駆動トルクが抜ければオープンに簡単に戻る様だ。

6.50R16のMTタイヤで一段、分離スタビライザーで一段、電磁デフロックでまた一段と、ちょっとづつ走破性が上がって行く感じだ。
しかし当然ではあるが、両輪が滑る様な状況では仕方がない。過信はいけないw
電磁デフロックはなかなかお勧めではある。
これなら前輪にも入れてみたいな・・・

2021年8月21日土曜日

千切れてる・・・

JA22W、やっと電磁デフロックを載せようと思ったら、リアホーシングの右アームのブラケットが切れてるのに気がついた・・・


そういや最近なんか音が出るなと思っていたら、こんなとこが千切れてたんだなw

熔接で直してもいいが、位置決めが手間なのでヤフオクで格安のホーシングを手に入れる事にした。


ホーシングを手配中に、とりあえず配線を敷設。助手席側から室内に入れる事にした。


スイッチはここに付ける。


電磁石は多くても2A程度の電流なのでシガライターから取ってもいいが、間にリレーを入れる事にした。

無線機を付けてあるのだが、これがバッテリーからの直に電源を取ってあった。電源切り忘れを防止したかったので、無線機の電源と一緒にリレーを使う事にした。こんな小さくても定格35A行けるらしい。

スイッチはパネルに引っ掛かったので、上下をちょっと削った。

設置完了。なんかカッコいいねw

中古のホーシングが届いた。格安だったが、送料がちっと高かった・・・デフやシャフトはいらなかったけど仕方がないw

雪国で使ってたらしく、結構錆びてる・・・

リアデフのバランサーとサイドブレーキのバンドが千切れてしまうのは、お約束の様だなw

入り組んだところを重点的にブラスト掛けて錆びを落とす。
解放でやるしかないので、風向きを見計らって近所迷惑にならない様に・・・

ぶら下げて黒塗りする。

4㎜のSS400の鉄板切って、ブラケットの補強を作る。

12㎜の穴なんて久しぶりにあけたw

交換用のホーシングは準備できた。
シャフト抜いたら左のベアリング駄目になってた・・・orz
ここから水入ったらしく、デフオイルはコーヒー牛乳になってたw



ブラケットの千切れたホーシングを摘出。重たいw


交換用のホーシングはドンガラに。

乗っかったw

スプリングを黒塗りしといた。
リアは左右で違うんだよな。車体右側の方がちょっと長い。
プロペラシャフトの回転方向の関係で、トルクの反動を抑えるためだと思う。
4Lの時が分かりやすいが、前進の出だしに後ろの左側がちょっと持ち上がる。トルクの反動がそれだけあるんだよな。


ブラケットの補強はこんな感じ。ブラケットの両側から補強板で押さえこむ。
熔接しようかとも考えたが、熔接個所で弱くなる可能性もあるのでやめた。こんなもんでとりあえず十分だろう。
要は疲労破壊しない様に剛性を高めておけばいい。
やっと本題の電磁デフロックを入れられる・・・はずだったが、ハブベアリングの発注が間に合わなかったので、またお預けだw

 

2021年8月15日日曜日

ジムニー用電磁デフロック

電磁デフロックを買ってみた。取り扱ってる業者が隣町にあったので、現物を見せてもらって売ってもらった。

ジムニー用のこの手の物はいくつかある様だが、どれも中国生産の物なんだとか。確かに日本で作ろうと思ったら、倍ぐらい値段が高くなりそうだ。

いくつかの種類を検討したが、オープンデフのこのタイプにした。LSDのタイプもある様だが、そもそもロックできればLSDの機能はいらないし、オープンデフの方が構造が単純で幾分信頼性がある。

オープンデフのタイプでも、電磁ロックのカムの構造が違うものもある。どちらがいいのか迷ったが、こちらの方がカムの信頼性が高そうに思ったので選んだ。


これが電磁石。二枚あるカムの片側を磁力で張り付ける事でカムを作動させる。


カムは二枚の組み合わせの構造になってる。


カムにより押されるプッシュロッドは4本ある。


デフケース本体の中身は・・・

デフロックはデフサイドギヤをケースに固定する事でロックする。ロックはドグクラッチで行う。ウェーブスプリングはドグを押し戻すための物。

サイドギヤとドグ。


ドグはプッシュロッドで押されてケースとサイドギヤに篏合する。
ロック時はこんな感じになる。


中身はこんな感じの構成になってる。作りは悪くない・・・というか、値段の割にはよく出来てるのかもしれない。


極わずかだが切削バリや油で汚れていたので、念のため灯油で洗浄した。


中古で入手したデフをバラして、リングギヤを組む。
サイドベアリングは新品を。


ベアリングを圧入。


デフキャリアに電磁石の配線を通す穴をあける。位置はこの辺でいいか・・・


M8のネジを切るので、6.8㎜の下穴をあける。鋳鉄なので簡単にドリルが立つ。




Ⅿ8のタップを立てる。


付属のケーブルグランドを留めようと思ったら、簡単にねじ切れてしまった・・・どうすっかなw


電磁石のユニットは回り止めの突起がある。これが嵌る様にデフキャリアのサイドベアリングのホルダーに溝を切る必要がある。

鋳鉄なので鉄工ヤスリでサラサラ削れる。電磁石ユニットは片側のカムと密着する必要があるので、完全に固定してしまうのでなく、若干ガタを持たせるのがいいそうだ。


こんな感じか。突起の先端はキャリアに合わせて削り取る必要があるが、この時点では位置決めできないので、後で削り取る事にする。


バックラッシュを調整しようとしたら、酷くバラついてた・・・リングギヤ外周でブレを見たら0.15㎜ぐらい振れてた・・・

リングギヤのボルトを外して、取り付け位置変えたり叩いたりして調整してみたが、それでも0.09㎜程度までしか追い込めない・・・


中国製だからしゃあないのか?と思ったが、よくよく見たら合わせマークがずれていたのに気が付いた。(画像は組み直したところ)
分解洗浄したときはマジックで合わせ位置を付けておいたのだが、元々とずれていたんだな・・・この記事の一枚目の画像が分解前に撮ったのだが、これが証拠になった。

買いに行った時、中を分解して見せてくれたのだが、その時組間違えてたんじゃんw


組み直したら、ケースのブレは0.03㎜程度になった。これなら十分だろう。


リングギヤの取り付け位置も調整して、外周のブレは0.04㎜内に収まった。


バックラッシュは規定では0.15㎜だが、若干狭目だが0.12~0.14㎜に収めた。

元のバックラッシュが0.18~0.19㎜だったから、ギヤの当たり面がどうなるか・・・


光明丹を塗って当たりを確認する。まあ悪くはなさそうなので、これで行ってみる事にする。

電磁石の回り止めの爪の先端を削る。粉塵が入らない様に養生する。

こんな感じか。ここを削っておかないと、ホーシングに引っかかって組めなくなる。

モノタロウの買い物ついでで、ケーブルグランドを注文した。全く同じものだったw
しかし配線を通そうとしたら、どうやっても通らない。
よくよく見たら付属のカーブルグランドは内径を広げてあった。だから簡単にねじ切れちゃったんだなw
買ったケーブルグランドは必要最小限にドリルで広げて配線を通した。

光明丹を灯油で洗い落として、これでやっとJA22Wに組める・・・と思ったのだが、肝心のJA22Wのリアアクスルに問題が・・・
何時使える様になるんだ?w