2021年7月27日火曜日

流用部品

L37Pのダイハツフェーローバン。初年度登録が不明になってるけど、50年ちょっと前のクルマなんだろうか。

走ってるとゴトゴト音が出る。何処から出てるんだろうか?と見てたら、トランスミッションのマウントが切れかかっていた。

この年代だとダイハツではもう部品がないらしい。電子化されてないから検索もできない様だ・・・


適当に採寸して簡単な図を書いて、お客さんに探してもらう事にした。

ちょうどいい物なんて出てくるんだろうか?・・・と思ってたら、ボルボのエンジンマウントで似たのがあったとお客さんが持ってきた。



 ほぼ寸法と形状も同じだった・・・奇跡に近いw

ちょっと加工して、なんとか取り付ける事ができた。

ボルボの何の車種のどの部分に使う物なのか分からない。本来なら荷重や方向の設定があるので、流用して本当に大丈夫とは言えない。しかしこれが無ければ仕方がない。

古いクルマはイレギュラーな修理法も必要だ。そもそも走ってるのが奇跡に近いんだからw


2021年7月17日土曜日

JA22Wのクラッチ交換

自分の使ってるJA22Wのジムニーなのだが、トランスファから音が出てきた。どうもリア側のアウトプットシャフトから出てる様だ。

中開けてベアリングを交換すればいいのだが、トランスファ下ろしてしばらく動けなくなってしまうのも困る。そこでヤフオクで中古を手に入れた。送料入れても7千円程度ならよかろうw


中古なので詳細は分からない。見た感じ分解した形跡はないのだが、リア側のアウトプットフランジのロックナットが手で動くほどに緩んでいた。かしめてあったから抜けなかったが、やばいよなw

ロックナットの状態からして製造時の物に見える。なんでこんなところが緩むかな・・・


これはJB23の図だが、アウトプットフランジはシャフトのベアリングのインナレースに接触して留まっている。何処かが摩耗して緩んだのか?・・・

とりあえずしばらく使えればいいから、ロックナットを交換して締め直した。

トランスファ下ろすついでで、クラッチも交換する事にした。18万kmになるが、最近ギヤの入りが悪くなってた。約11万㎞の時に交換してたらしいが、今やっておけば今後安心であろう・・・


トランスファ下ろすには室内の内貼りを剝がさないといけない。面倒だが座席を外した。

載っていたトランスファはよく見たらインプットフランジのロックナットが同じ様に緩んでいた。この手のは緩みやすいものなのか?・・・中古のトランスファは念のためインプットとフロント側アウトプットのフランジのロックナットも交換しておいた。


クラッチはそれなりに減ってはいたが、そんなに酷くはなかった・・・












ついでなので、フライホイール外してクランクのリアシールを交換する。

以前エンジンをオーバーホールした時は、この部分は手付かずだったので、これで一安心w



フライホイールはきれいに洗っておくw


パイロットベアリングも入れ替えてフライホイールを取り付ける。

クランクリア側のフランジ径が大きくなってる新規格のK6は、フライホイールのボルトの締め付けトルクは60Nmだが、旧規格の径の小さいK6は42Nmになってるそうだ。うっかり60Nmで締めそうになったが、調べてよかったw


ディスクやプレートの減りはあまり酷くなかったが、ダイヤフラムの先端はえらく減ってた。


センター出してディスクとカバーを取り付ける。


クラッチケーブルも交換しようとしたら、この部品も付いてきた。同時交換推奨との事・・・念のため交換しとこうw

この頃のレリーズレバーはこんな構造になってるんだな・・・
レバーのシャフトはベルハウジングにブッシュを介して刺さってるが、ブッシュが大分摩耗していた。交換したいところだったが、構造が厄介なのでグリスを注入して誤魔化した。そのうちミッションをオーバーホールする様な事がある時にやろう・・・

トランスミッション乗っかった。トランスファがある分、軽トラなんかよりちょっと手間が掛かる・・・
まあそれでもミッションジャッキなくても、手で持って作業できる重さだから楽だけどw

交換した部品一式。
トランスファの唸る音はなくなったし、ギヤの入りもよくなった。


クラッチ交換中に気がついた。
右前のキャリパが固着してた・・・orz
キャリパ本体は問題なかったが、ピストンは錆びてピンホールになってたので交換した。シールとブーツが付いて一式2千円しない。

ピストン径は約51㎜だった。これアームのブッシュ交換に使える。今後そんな作業をやるかどうかは分からないが、折角だから取っておこうw
 

2021年7月15日木曜日

抜けちゃう

平成22年のHM4バモス。走行距離は約18万㎞。

お客さんが中古で買ってきたのだが、ラジエター液が噴き出でしまう。どうもヘッドガスケットが抜けてる様だ・・・


うちではこの系統のクルマを乗ってるお客さんが少ないので知らなかったが、結構ヘッド抜けのトラブルが多いらしい。一時期はリコールもあった様だ。

しかし後ろにエンジンがあって、冷却水の経路が長く複雑なので、ある程度仕方がないところがあるのかもしれない。

走行距離の割にはエンジン内はとてもきれいだった。載せ替えた形跡はなかったので、以前使ってた人のメンテナンスはよかった様だ。



燃焼室の状態も悪くない。
バルブステムシールの状態もよさそうだ。

本当ならバラしてきれいにしたいところだが、今回は予算の都合でヘッドガスケットの交換だけにする。




ピストン、シリンダー、ともに状態はいい。オイル管理がよい見本の様なエンジンだ。

ガスケットのカスを取るついでで、ヘッドは定盤で擦り合わせておく。





ブロックのガスケットのカスもきれいに取っておく。


新品のヘッドガスケット。しかしなんで抜けちゃうんだろうな・・・

擦り合わせてきれいになったw

ヘッド組んで、ついででバルブクリアランスを調整して、タイミングベルトも交換して出来上がり・・・


やっと終わった~、と思ったら、最後の最後で気がついた・・・冷却水の配管に金属パテが盛ってある!

ここに穴でもあいて冷却水が漏れてオーバーヒートでヘッドガスケットが抜けたのかもしれない。

このままでは心配なので交換する事になった。この配管、何本か束になって後ろのエンジンから前のラジエターへ伸びている。結構面倒な作業だった・・・まあ気が付いてよかったw