2021年5月6日木曜日

オイルがなくなる・・・

平成21年のSYE6Tのタイタンダッシュ1.5tトラック。走行距離は25万kⅿ程だが、途中のオイル管理が悪く、3千㎞も走ると残量が1ℓ程度しか残らないほど消費する様になってしまった・・・これでは安心して使えない。

このクラスのトラックは中古でもなかなか出物は少ない。程度の良い物となると安くは買えない。仕方がないので修理する事になった。

本当ならエンジンを降ろしてやりたいところだが、さすがに軽自動車の様にはいかない・・・

タイミングベルトなので、ブロックは残してヘッドとオイルパンを剥ぐってやる事にした。

キャブが上がらないトラックなので、なかなか大変・・・


吸気系が付いたままヘッドを外した・・・結構重くて大変w


オイルが燃えてしまってる事もあって、燃焼室は堆積物でえらい事になってた。とくに4番(画の左)が酷い。


バルブシートの状態はIN側は比較的いいが、EX側がちょっとよくない・・・


洗浄液に漬ける前にガスケットのカスを取るついでで、軽く定盤で擦り合わせた。
大分はみ出るけど、なんとかなったw
EXバルブ。真っ黒いのが4番。

INバルブはカーボンの堆積が凄い。オイルを吸ってたせいもあるな・・・
オイル消費の原因はバルブステムシールが劣化して、オイルを吸ってしまうからなんだな。
オイル管理が悪いとシールが吹き抜けガス成分やカーボンで痛んでしまう。
パッキンやオイルシールなんかも劣化するから、このクルマはあちこちからオイルがにじんでベトベトになっていた・・・


走行距離相応ではあるが、大分カーボンの堆積がある。リングは固着してしまっている。


オイル管理が悪かった割には、酷い摩耗はない。
案外オイルさえ入っていれば摩耗はそれ程しないんだなw

洗浄液に漬けて汚れを徹底的に落とす。
この作業が一番大変だ・・・

バルブは洗浄液に漬けただけでは堆積物が落ちないので、ドリルに咥えて回して削り落とす。
IN側は案外程度がよかったが・・・


EX側は状態が今一・・・


フェースが大分摩耗してしまっている。交換したいところだが、欠品になっていてメーカー在庫で一本しかないらしいw
それじゃしょうがねえな・・・

ボール盤に咥えてダイヤヤスリで削ってみたw

完全には取り切れないが、何もしないよりは全然マシだろう・・・w

洗浄の途中でシートの段付きを削っておいた。

バルブを擦り合わせる。3バルブでよかったw


EXバルブはシートの状態もよくなかったが、擦り合わせたらなんとかなった。
あんなフェースの削り方でも、案外なんとかなるもんだなw

もう一度洗浄して、バルブの組付け。きれいになってよかったw

バルブの組付けも3バルブで助かったw

しかし3バルブのエンジンなんて、久しぶりに見たな・・・

ロッカーアームは油圧のアジャスターが付いてるので、バルブクリアランスの調整の必要がなかった。これも助かったw

ピストンもきれいになった。リングは状態が良かったので、そのまま再利用した。
折角馴染んでいるものを、無暗に交換しない方がいい。


シリンダーもクロスハッチが残っていて状態はいい。


クランクのジャーナルも状態はよかった。
途中のオイル管理が悪くオイルを食う様になってしまったが、スラッジの堆積はそれ程ひどくはなかった。



ブロック上面を清掃して、ピストン組み込み・・・

ヘッド載せて、オイルパンも装着・・・


補機類組んで、オイルと冷却水を注入して出来上がり~
調子よく回る様になった。多分1馬力ぐらいは上がったんじゃないかなw

丈夫そうな作りのエンジンだから、もう20万kmぐらいは行けるかもしれない。
今度は大事に使ってもらおうw




 

2 件のコメント:

  1. そろそろ 5バルブエンジン やりますか?

    猫野郎

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